二項定理とは、を非負整数、を実数として、を展開したときの各項の係数を、組合せの数で与える公式のことです。
ここで、、は組合せの数です。だから二項定理を使うには、順列・組合せの数え上げが前提になります。
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二項定理とは、を非負整数、を実数として、を展開したときの各項の係数を、組合せの数で与える公式のことです。
ここで、、は組合せの数です。だから二項定理を使うには、順列・組合せの数え上げが前提になります。
を展開するとは、各カッコからかを1つずつ選んで掛ける、そのすべての選び方を足すことです。をちょうど回選ぶ選び方は「個のカッコからを取る個を選ぶ」場合の数、すなわち通り。だからの係数がになります。組合せがそのまま係数になる理由が、数え上げから見えます。
展開の第項(一般項)は。「の係数を求めよ」という問いは、この一般項で次数がになるを決めて代入するだけです。
係数を三角形に並べると、各数が上の2数の和になるパスカルの三角形が現れます。これはという関係(を選ぶか選ばないかで場合分け)の図示です。
閑話休題:パスカルの三角形に隠れたフラクタル パスカルの三角形の数を、奇数なら黒、偶数なら白に塗り分けてみてください。数百段も描くと、驚くべき模様が浮かび上がります——大きな三角形の中に白い逆三角形が抜け、残った3つの三角形の中にまた白い逆三角形が抜け……と無限に自己相似が続く、シェルピンスキーのギャスケットと呼ばれるフラクタル図形です。「上の2数の和」という単純極まりない規則から、なぜこんな構造が出るのか。鍵はの偶奇が、とを2進法で書いたときの繰り上がりで決まることにあります(の各桁がの対応する桁を超えなければ奇数。一般の素数で割った余りについても同様の法則——リュカの定理——が成り立ちます)。整数の足し算・掛け算の世界に、幾何学の自己相似が埋まっているのです。
ちなみにこの三角形は、名前の由来であるパスカルとフェルマーの往復書簡(17世紀)との関連でよく紹介されます。この書簡を確率論の重要な契機の一つとみなす説明があります。二項係数が確率の計算に顔を出す(二項分布)のは、生まれたときからの縁です。
条件と何を求めるかを確認してから、式と答えの対応を見比べてください。
二項定理を用いて、次の展開における指定された項の係数、または和の値を求めよ。
解法の型一般項 nCk a^(n-k) の次数が指定の次数と一致する k を求め、係数部分を計算する
(x + 3/x)^6 の展開式における定数項を求めよ。
(x² - 1/x)^4 の展開式における の係数を求めよ。
(3x + 3y)^4 の展開式における の係数を求めよ。
n 7 のとき、符号を交互につけた和 7C0 - 7C1 + 7C2 - … + (-1)^7 × 7C7 の値を求めよ。
(3x - y)^6 の展開式における y の係数を求めよ。
(x + 2y)^5 の展開式における の係数を求めよ。
n 7 のとき、和 7C0 + 2 × 7C1 + 2² × 7C2 + … + 2^7 × 7C7 の値を求めよ。
n 5 のとき、二項係数の総和 5C0 + 5C1 + … + 5C5 の値を求めよ。
n 8 のとき、符号を交互につけた和 8C0 - 8C1 + 8C2 - … + (-1)^8 × 8C8 の値を求めよ。
(2x - 3y)^4 の展開式における x の係数を求めよ。
問題を解いてから「解答・解説」を開けます。
二項定理を用いて、次の展開における指定された項の係数、または和の値を求めよ。
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