天游ヶ丘数理学院では、読者の自立的な数学学習を支援することを目的として、高校初級程度の数学から専門的な数学に至るまで、順を追って学習していけるようにうに並べています。各単元には「前提知識」が示すようにしています。

Part という区切り

Part は、各国の学習指導要領や有名諸大学数学科のカリキュラムを参考として、独自に決定しています。特定の学校や大学における学年・時間割の割り当てそのもの写したものではなく、多くの課程に共通して現れる前提関係を抽出して組み立てています。

記号のリンクから、その段の扱う単元と方針を記したカリキュラムページに進めます。

Part 目安 この段階でできるようになること
A 高校(土台) 式の計算・座標・論証・整数・図形という高校数学の土台を、手を動かして身につける
B 高校(対象化) 関数・数列・確率そのものを対象として扱い、大学数学への橋を渡る
C 高校(総合・展望) 微分と積分を基本定理で結び、高校数学を総合する。鑑賞的な定理集と横断的な発想も置く
D 教養課程程度 定義から出発する解析・線形代数の作法に入る
E 学部課程程度 位相・測度・複素解析・抽象代数の入口を、証明を書きながら学ぶ
F 学部課程後期〜修士課程初期 解析・代数・幾何・基礎論の標準コアを、定理の証明と構造の比較で深める
G — 複数のコアを前提とする横断的な基礎(ホモロジー代数・偏微分方程式)に進む
H — いくつもの分野を前提とする専門分野の入口に立つ

前の Part をすべて履修しなければ次の Part の単元へ進むことはできない、ということはありません。各単元の見出しに付く §A1・§E6 のような記号は、単元を参照するためのロケータです。高校の段(A・B・C)は学年の帯ではなく、扱う対象の層を表します。大学以降の段は、D〜F に履修の目安を添えています。G 以降は分野ごとの幅が大きいので目安を置きません。 Part は大まかな案内であり、実際に必要な前提は各単元の「前提知識」で確認してください。

高校までの範囲については、日本の学習指導要領を基準に据えています。日本の高校数学は「高1・高2・高3」に内容を直接割り当てる仕組みではなく、数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜C という科目と履修順序で定められています。本サイトが Part A や Part B として示すのは、あくまで学習者向けの推奨順序であって、指導要領による学年指定ではありません。あわせて、韓国・中国・ドイツ・フランスの中等教育課程も、範囲と段階の付け方の参考にしています。

各段でどの単元をどのように扱うかは、上の表の記号から各段のカリキュラムページを参照してください。

発展的な内容の位置づけ

本サイトは、学習指導要領や標準的な学部カリキュラムが定める核を扱ったうえで、そこから自然につながる発展的な内容や、大学の専門基礎に踏み込む内容も扱う。ただし、核を飛ばして発展内容だけで代替することはしない。読んでいる内容が「その段の核」なのか「その先への橋渡し」なのかを見失わないよう、各単元の中で書き分けている。

参考文献

大学以降の範囲は、複数の数学科の公開カリキュラムを比較し、早い段階で選択肢を開くために共通して置かれる前提を取り入れている。ランキングを順序の根拠にはせず、履修順と選択の幅を見比べて共通項を取り出している。