単純連分数とは、整数と正の整数を用いてと表すものです。 有限表示では末項をとする規約を採用します。
のように、「整数部分+(/残り)」を繰り返して数を書き表します。有限表示では、()であり、現れる整数を並べてとも書きます。小数展開が「等分を繰り返す」人工的な物差しなのに対し、連分数はその数自身の構造に沿った、いわば天然の展開です。
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単純連分数とは、整数と正の整数を用いてと表すものです。 有限表示では末項をとする規約を採用します。
のように、「整数部分+(/残り)」を繰り返して数を書き表します。有限表示では、()であり、現れる整数を並べてとも書きます。小数展開が「等分を繰り返す」人工的な物差しなのに対し、連分数はその数自身の構造に沿った、いわば天然の展開です。
の展開を作ってみます。整数部分を取り出しては逆数を取る、の繰り返しです。
ここで現れた整数を、ユークリッドの互除法と見比べてください:
互除法の商の列が、そのまま連分数の項です。 最大公約数を求めるあの計算は、実は数を連分数に展開する計算でもあったわけです。分数(有理数)なら互除法は必ず止まるので、連分数も有限で終わります。
では止まらない数、つまり無理数はどうなるか。でやってみると、—— 括弧の中にさっきと同じ が現れて、以後まったく同じ手順が無限に繰り返されます。
黄金比が「すべての項が」という一番簡素な無限連分数になるのは、を満たすからです。単純連分数が最終的に周期的になる無理数は、実二次無理数、すなわち有理数係数の2次方程式の無理な解(同値に、上の次数が2の実数)に限られます。したがって「平方根を1回含む形」に限定されるわけではありません。
無限連分数を途中で打ち切ると分数が得られます(近似分数)。これがただの近似ではありません。円周率で試すと、
はアルキメデスの近似(はさみうちの閑話休題で登場したもの)、は 5世紀の中国で祖沖之が見つけた驚異の分数で、たった3桁の分母で小数6桁まで合います。対象を無理数とし、その単純連分数の第収束分数をとします。収束分数(近似分数)は、一般の分数より誤差が小さくなりやすいだけでなく、厳密には次のような「第二種の最良近似」性を持ちます。を満たす整数について、ならです(添字の端や等号の扱いは定理の規約に従います)。ここではこの定理を証明せず、近似の候補を系統的に作れることだけを使います。知っていると、のような名近似を自分で量産できるわけです(電卓で「逆数を取っては整数部分を引く」を繰り返すだけ。一度やってみてください)。
閑話休題:うるう年は連分数が決めている 1年(地球の公転周期)は約日で、日の暦とは毎年日ずつずれます。このずれをうるう年で埋めたい——つまり「何年に何回うるう年を入れるか」という分数でを近似したい。これはまさに近似分数の出番で、から
最初の(4年に1回)がユリウス暦。11世紀ペルシャの詩人にして数学者ウマル・ハイヤームが設計した暦は3番目の(33年に8回)を採用しており、実は現行のグレゴリオ暦(400年に97回——運用しやすさ優先の妥協案で、連分数の近似列には載っていません)より正確です。あなたのカレンダーの4年周期は、公転周期の連分数展開の第1項なのです。
同じ技は機械にも使われました。17世紀、ホイヘンスは太陽系の模型(プラネタリウム)を歯車で作る際、惑星の公転周期の比(無理数的な値)を歯数の比で近似する必要に迫られ、連分数で「小さい歯数で最良の比」を選んでいます。天体の運行も、うるう年も、歯車も——「無理数を分数で上手に嘘をつく」技術の上で回っています。
条件と何を求めるかを確認してから、式と答えの対応を見比べてください。
単純連分数の規約 a₀∈ℤ、aᵢ∈ℤ₊(i≥1、有限表示の末項は2以上)に従い、次の分数を の形に展開せよ。
解法の型整数部分を引いて逆数を取る(=互除法の商を並べる)
、aᵢ₊()の単純連分数の値を、既約分数で答えよ。
解法の型一番内側の分母から外へ向かって通分する
問題を解いてから「解答・解説」を開けます。
演習を読み込み中…
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